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(1F・2F)―「信濃デッサン館」追憶― 窪島誠一郎コレクション 繪のわだち展
1F・2F【―「信濃デッサン館」追憶― 窪島誠一郎コレクション 繪のわだち展】
2020年2月11日(火)~2月16日(日)
12:00~19:00(最終日~17:00)
昨春、39年の歴史に幕を閉じた信州上田「信濃デッサン館」。
その終焉にあたって、収蔵庫を総ざらいしてみました。
〈出品作家 略歴〉
戸張 孤雁(Kogan Tobari)
1882年、東京都生まれ。
萩原守衛の跡をついだ彫刻家であり、創作版画の草分けの一人。洋風挿絵の先駆者としても知られる。代表作「千住大橋の雨」、「化粧」、「女」、「淵」など。
高畠 達四郎(Tatsushiro Takabatake)
1895年10月1日生まれ。東京都出身。1921年渡仏し、エコール・ド・パリの影響を受け、帰国後1930年には独立美術協会の結成に参加。1952年、毎日芸術賞受賞。
村山 槐多(Kaita Murayama)
1896年、愛知県生まれ。
1914年、第1回二科展入選。1915年日本美術院再興第2回展覧会で院賞を受賞。1919年、第5回日本美術院試作展覧会美術院乙賞受賞。
絵画のほかに詩作もよくし、横山大観、高村光太郎、与謝野晶子、芥川龍之介など名だたる作家たちからも注目を集めていた。
佐分 眞(Makoto Saburi)
1898年、愛知県生まれ。
川端画学校夜間部で学んだのち、東京美術学校西洋画科に入学し藤島武二に学ぶ。1924年第5回帝展に「静物」で初入選。1926年光風会賞受賞。1927年から1932年まで二度にわたり渡仏。藤田嗣治、佐伯祐三らと交流をもつ。1936年37歳で没。
中村 直人(Naondo Nakamura)
1905年5月19日生まれ。長野県出身。木彫家・吉田白嶺に師事。
1952年に渡仏。和紙をもんでグワッシュで描く独特の技法を創り出し「東洋人としてフジタについでパリ画壇を征服にきた男」と評された。
鶴岡 政男(Masao Tsuruoka)
1907年2月16日生まれ。群馬県高崎市出身。1954年第1回現代日本芸術展佳作賞、1963年第7回日本国際美術館優秀賞受賞。『美術批評』(1954年2月号)の座談会における「事ではなく物を描く」という主張は日本の戦後美術の現場に大きな影響を与えた。
原 精一(Seiichi Hara)
1908年、神奈川県生まれ。萬鉄五郎に師事。
1926年に国画創作協会洋画部初入選。1927年、春陽会展入選。1947年 新興美術展、読売美術賞を受賞。東京国立近代美術館、神奈川県立美術館などで作品を収蔵。
広幡 憲(Ken Hirohata)
1911年秋田県仙北郡で生まれる。東郷青児、桂ゆきらと二科会内に九室会を結成。戦後の前衛絵画の牽引者として活躍した。1948年10月9日深夜、立川駅構内で回送電車にふれて死去。享年37。
タカハシ ノブオ(Nobuo Takahashi)
1914年、神戸生まれ。水彩画家今井朝治に師事する。
二十歳で中支、北満に出征。帰還後に再応召。戦地フィリピンから復員して神戸港の沖仲士として生計を立てながら画道にのめり込む。晩年は神戸市内の養老院で暮した。没齢不明。
金山 康喜(Yasuki Kanayama)
1915年4月26日生まれ。大阪市出身。
1951年渡仏後、1952年にサロン・ドートンヌ展に初入選。現在、富山県美術館、東京国立近代美術館などが作品を所蔵。
吉岡 憲(Ken Yoshioka)
1915年3月25日生まれ。東京都北多摩出身。
1930年、中央美術展入選。1943年独立賞。陸軍報道班員として派遣されたジャワでジャワ美術学校創設における大きな影響を与えたとされる。
山中 春雄(Haruo Yamanaka)
1919年大阪府生まれ。
1936年二科会展に初入選。朝日新聞に天才画家と称される。戦後復員し横浜を拠点に創作活動を続けた。大川美術館、玉川近代美術館などが作品を所蔵している。
野見山 暁治(Gyoji Nomiyama)
1920年12月17日生まれ。福岡県穂波村(現飯塚市)出身。
東京芸術大学名誉教授。2000年に文化功労者に選ばれ、2014年に文化勲章を受賞。
利根山 光人(Kojin Toneyama)
1921年9月19日生まれ。茨城県結城市出身。メキシコを題材とした情熱的な作品を数多く残し、1972年にメキシコにおける最高文化勲章であるアギラ・アステカ・ブラーカ賞、1985年に第17回日本芸術大賞を受賞。晩年、岩手県北上市に構えたアトリエが現在利根山光人記念美術館として公開されている。
鬼頭 曄(Akira Kito)
1925年、東京生まれ。
1948年東京美術学校日本画科卒。1953年にパリ国立美術学校に入学、1957年抽象絵画スイス賞受賞。海外で活躍した。パリ近代美術館、パリ市美術館、ウィーン国立美術館、東京国立近代美術館などで作品を所蔵。
関川 護(Makoto Sekikawa)
1929年7月鶴岡政男、大竹久一らとともに「洪原会」を結成。2年後に発展的解消をして「ノヴァ美術協会」を結成、画友に松本竣介、靉光らがいた。85歳で没。
平賀 敬(Kei Hiraga)
1936年、東京都生まれ。
1957年 立教大学経済学部卒業、 1964年シェル賞第三席受賞、現代日本美術展出品、第3回国際青年美術家展大賞受賞。
松村 光秀(Kousyu Matsumura)
1937年、京都府生まれ。
1962〜64年に京展・26〜28回展で紫賞、62〜85年に二科展で金賞・会員努力賞、68〜85年に関西二科展で10周年記念大賞を受賞。
梅野記念絵画館(長野)、佐喜眞美術館(沖縄)、ギャラリー島田、彫刻の森美術館(神奈川)にコレクションがある。
相笠 昌義(Masayoshi Aigasa)
1939年、東京都生まれ。
1962年に東京芸術大学を卒業後、60年代は版画やコラージュを中心に制作。1970年、油彩による制作を再開。「日常生活」をテーマに卓越した観察眼と徹底したリアリズムで現代社会に生きるさまざまな人間模様を描き続けている。