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2021-09

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(1F・2F)田島征三個展「イノチのけはい」

1F・2F【田島征三 個展 「イノチのけはい」】
7月27日(火)~8月8日(日) 〈8/2(月)休廊〉
12:00~19:00(最終日~17:00)
21田島征三個展「イノチのけはい」最終版 表21田島征三個展「イノチのけはい」最終版 裏

田島 征三(Seizo Tashima)
1960  第一回全国既成観光ポスター展、金賞および特別賞
1963  毎日現代美術展
1965  第一回個展(南天子画廊)
1968  絵本「ちからたろう」で世界絵本原画展で金のリンゴ賞
1974 「黒い太陽七人の画家・第一回人人展(斎藤真一、中村正義、山下菊二らと)」
1974  絵本「ふきまんぶく」講談社出版文化賞
1989  絵本「トベバッタ」で年鑑イラストレーション作家賞、小学館絵画賞
2003  二十世紀池田美術館個展
2005  練馬区立美術館三人展(谷川晃一・宮迫千鶴と)
2006  高知県立美術館二人展(田島征彦と)
2008  平塚市立美術館個展
2009  越後妻有アートトリエンナーレ廃校を丸ごと作品に「絵本と木の実の美術館」
2010  絵本「オオカミのおうさま」日本絵本賞
2011  ふくやま美術館個展
2013  瀬戸内国際芸術祭ハンセン病収容所のあった島で「青空水族館」
   「森の小径」「Nさんの人生」を制作
2018  伊藤忠の新聞広告イラストレーションでADC賞
2019  巌谷小波文芸賞
2021  ENEOS児童出版文化賞
      絵本「つかまえた」で産経児童出版文化賞美術賞


2冊の絵本
 絵本「つかまえた」は、少年と⿂の愛の物語なのだ。⽔の外に住んでいる少年は川に棲む⼤きな⿂と繋がることは出来ない。⼀⽅絵本「とわちゃんとシナイモツゴのトトくん」は、⽔に棲む⼩さな淡⽔⿂と少⼥の物語だ。少年から⾒た⿂と、⿂から⾒た少⼥の絵本です。
 後者の主⼈公はむしろ⿂の⽅で、絵本の中には主⼈公の⼩さなシナイモツゴの他にも、沢⼭の⽔⽣⽣物が描かれている。彼らの中には成⻑すると⽔から外に旅⽴つものも、⼦どもの時は⽔の中でしか成⻑できません。⽔は彼らにとって命の源なのだ。
 地球は⽔の星。⽔の中の⽣き物だけでなく、陸にすむ⼈間も⽔がなければ⽣きられない。植物も⾍も⿃もケモノも、⽔を必要としている。川や池や海を化学物質や原発の毒で犯してはならない。


イノチの気配・鉄による表現
 ぼくの美術館「鉢&⽥島征三 絵本と⽊の実の美術館」のある、新潟県⼗⽇町市の⼭間の鉢という集落の奥に、⽔たまりのような⼩さなため池があって、そこに⼩さな⿂が⽣息していた。
ため池が土壌整備事業で埋め⽴てることになって、ビオトープの池に救出。ため池では少数の⿂がやっと⽣きていたんだが、ビオトープに来て繁殖して増えちゃった。この⿂がシナイモツゴという絶滅危惧種で⾮常に珍しい⿂だったんだ。このビオトープ、⼩川、⽥んぼのシナイモツゴたち、⽔カマキリ、メダカ、ドジョウ、タニシ、コオイムシ、クロゲンゴロウなどの⽔⽣⽣物や、アナグマやタヌキ、イタチなどのほ乳類、去年の春には、カモが巣を作って、⼦どもを育てた。そういう場所を作品として、⼈々に⾒せたい。ここにいる⽣きものそのものが芸術なんだ。
 地球の環境が急速に破壊されようとしている今、こんなちっぽけな場所に棲むちっぽけな⽣きものに注意をはらう⼈は少ないと思うけど、ぼくはここにある「いのちのケハイ」をアート作品として表現することを選んだのだ。


イノチえがく具象画・タマシイえぐる抽象画
 1965 年、最初の絵本「ふるやのもり」が福⾳館書店から出版された。(この絵本は今も出ている)同じ年に初めての個展を「南天⼦画廊」で企画展。(この画廊は今も現代美術を扱う画廊として有名)25 才の時だった。
 56 年前、ぼくは絵本の画家とタブロー作家の⼆⾜のワラジで歩き始めたことになる。でも今、思い返しても絵本の絵と純粋美術の絵画との区別なんかなかった。
 1969 年東京の⻄、⽇の出村(当時)に移住、⼭⽺や鶏を飼い、畑を耕す⽣活を始め、いきものと向き合う創作活動をするようになると、⼤地と動物の⾁体の重厚さや熱を表現するために、泥絵の具をぬり重ねて絵本「ふきまんぶく」。⼀⽅キャンバスに⼭⽺や鶏や畑の野菜を油絵具でコッテリと制作した。
 1975 年に出版した「やぎのしずか」という絵本がブレイクし、お⾦も⼊り、35 才で世間に評価された事に腹を⽴て、今までと全く異なる絵を制作するために、5 年間もがき苦しんだ挙句、1980 年新しい絵画世界に到達した。絵本「くさむら」(1982)は抽象画の世界に⾜を踏み込んでいる。
 抽象画世界を体験すると、具象に逆もどり⾃由、画材も⽀持体も⾃由。廃棄物巨⼤処分場反対闘争で森の中に暮すうちに、⽊の実など⾃然物もモチーフになり、伊⾖に引っ越すと流⽊も材料になり、⽴体の空間へ。
 2009 年「絵本と⽊の実の美術館」は、廃校そのものを作品にした。空間がぼくのアート世界になってから具象↔抽象を⾏き来する。そして 2021 年、鉄の巨⼤オブジェの制作が始まった。この細部には具象を思わせる個所もあるが、抽象を⽬指している。環境問題や社会的なテーマのようにベクトルの強い作品は、抽象では困難を極めると考えていたが、乗り越えてみようと思う。抽象の世界に具体的な発⾔を持ち込み、⼒づくで捻り込む事に快感すらもよおすのだ。
 抽象形体には暴⼒性が滲み出てくる。その⼒を発⾔の武器として考えられないか。もちろん具体的な内容は表現できないが、⽅向性を暗⽰できるように思う。優しさと、あったか味を備えた⼒強い型躰。


◆ヒルゲート夜話市民講座Bコース◆
講師   田島征三  
  『イノチえがく具象画・タマシイえぐる抽象画』
 7月31日(土) 18:30~20:00    ギャラリー1F 
 参加費 1,000円(学生500円) 定員20名(要予約)→35名(要予約)
※定員について…緊急事態宣言と蔓延防止措置が解除されたため、定員を増やすこととなりました。ご了承くださいませ。

DSC_0621.jpgDSC_0618_2021072621400163f.jpgDSC_0620.jpgDSC_0626.jpgDSC_0625.jpg

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